犬山城の歴史と歴代城主 見どころやアクセス、周辺の観光スポットも

2019年12月9日

犬山城は愛知県犬山市にある城です。
最寄り駅は名鉄犬山線・小牧線の犬山駅、あるいは名鉄犬山線犬山遊園駅となっています。

犬山城の歴史と歴代城主

犬山城は1537年、織田信長の叔父にあたる織田信康によって築かれたといわれています。
以後、次々と城主が変わりますが、最終的には尾張徳川家の附家老であった成瀬正成の居城となり、明治まで代々成瀬氏が城主を務めました。

犬山城は尾張国と美濃国を隔てる木曽川に面して築城されており、豊臣秀吉と徳川家康が戦った小牧長久手の合戦や関ケ原の合戦などの舞台となり戦火をくぐり抜けてきました。

そして、江戸時代に入ると幕府が出した「一国一城令」によって本来は廃城となるところでした。

しかし、城主であった成瀬氏は尾張徳川家の附家老という身分であり、附家老は尾張徳川家の家臣でもあり徳川将軍家の家臣でもある存在ということで、特例として城を持つことが許されたといわれています。
ちなみに犬山城は2004年までは成瀬家の個人の所有でもありました。

犬山城の見どころ

犬山城は国宝に指定されている天守が有名ですが、木曽川と一体になったその情景も大きな魅力の一つです。

犬山城は別名「白帝城」とも呼ばれており、この「白帝城」という別名は、江戸時代の儒学者である荻生徂徠が命名したものです。
唐の詩人・李白の詩に「朝に辞す白帝彩雲の間」という一節があり、そこで詠われた中国長江の河畔に立つ白帝城をイメージさせるからだといわれています。

現在、犬山城には本丸以外の遺構などは残っておらず、石段を5分ほど登ると本丸に着きます。

今も残る犬山城唯一の建造物である天守の入口を入り階段を昇っていくと、1階である「納戸の間」があります。
ここは中央部が四つに区切られており、城主の部屋を警護する家臣の部屋が取り囲む構造となっています。
このような建築当時の構造が見られるのは、日本でも数少ない現存天守ならではの魅力といえます。

天守最上階の望楼から外を眺めると眼下には木曽川、そして視界いっぱいに広がる濃尾平野が望めます。
天候がよければ、岐阜城や小牧長久手の古戦場、そして名峰である御嶽なども見ることができるという、大変に眺めのいい場所です。

犬山城周辺の観光スポット

犬山市は犬山城以外にも名物「日本ライン下り」、日本モンキーセンター、貴重な明治時代の建築物が移築されている明治村など様々な観光スポットが存在します。

毎年4月には犬山城の近くにある針綱神社のお祭りである犬山祭りも開催されます。
これは江戸時代のからくりを備えた車山の行列があるたいへんにぎやかで見応えのあるお祭りです。
からくりはお祭り以外の時期でも「からくり展示館」で見学することができます。

犬山城を見学するなら、ぜひ時間を取って犬山城周辺の観光スポットも楽しみたいものです。